Department of Molecular Life Science, Tokai University School of Medicine
東海大学医学部 基礎医学系分子生命科学 English
 

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所在地
東海大学医学部
基礎医学系分子生命科学
〒259-1193
神奈川県伊勢原市下糟屋143
電話:0463-93-1121


健康医科学産業推進協議会
東海大学「産学連携プロジェクト・健康医科学研究」
石井ラボについて

基礎研究は伊勢原キャンパス内の医学部分子生命科学、応用研究は伊勢原キャンパス内の大学院医学研究科ライフケアセンターおよび医学部付属東京病院でおこなっています。

基礎研究

   1974年、鈴木孯之(けんし)教授の元で、線虫、C.elegansを使い、老化の分子メカニズムの研究がスタートしました。当時は放射線の晩発効果としての老化研究をおこないました。その後、酸素が老化の原因ではないかという仮説(Harmanが1953年に提唱)から、それを証明するためにC. elegansから酸素濃度依存性の短寿命突然変異体を分離し、mev-1(生体内で活性酸素を発生するパラコート、別名methyl viologenに高い感受性を示す突然変異体として分離したため、その略)と名付けました。mev-1の原因遺伝子はミトコンドリア電子伝達系複合体IIサブユニットであるcyt-1(ヒトやマウスではSDHC)であることを見出し、酸化ストレスが老化に関わることを世界で初めて明らかにしました(Nature, 1998)。この線虫のミトコンドリアから活性酸素が過剰産生されることを確認しました(JBC, 2003)。SDHC変異遺伝子を導入した培養細胞は細胞死を起こすと同時に、生き残った細胞の一部が形質転換を起こして、ヌードマウスの皮下に移植すると腫瘍化することが分かりました(Cancer Research, 2005)。この遺伝子を導入したマウスもミトコンドリアから活性酸素が過剰に発生します(Mitochondrion, 2011)。このマウスはドライアイ(PLoS One, 2012)や角膜の厚みが減少(IOVS)など目の異常を起こします。

   現在はそれぞれの臓器を解析することにより、活性酸素が生活習慣病に関わるメカニズムの研究をおこなっています。またC.elegansの耐性幼虫期に低線量放射線(X線)照射を照射すると、耐性幼虫復帰後の寿命延長を起こすことを見出し、低線量放射線ストレス適応応答(ホルミシス)効果の分子機序解明を目指しています。


応用研究

   2006年、健康に関わる助言や指導をおこなう「抗加齢ドック」を医学部付属東京病院に開設し、これまで延べ1,200名もの受診者を受け入れています。抗加齢ドック開設と同時期に、抗加齢ドックのデータ解析支援と健康に関わる研究をおこなうライフケアセンターを大学院医学研究科に設置しました。ライフケアセンターでは体育学部の協力と、20数社の企業や伊勢原周辺の自治体、および国の協力により、市民ボランティアに対する運動と栄養の介入研究のプロジェクト「産官学連携プロジェクト・健康医科学」をおこないました。現在はバランスボードの開発支援や、音楽療法や化粧を施したとき、まためまいを起こしたときの脳血流の変化を臨床部門や他学部、企業と連携して研究しており、「心と体のバランス」をテーマとした研究をおこなっています。また、総務省のICT地域経済活性化事業(「ユビキタス特区」事業に「地域コアによるユビキタス・エイジングコントロール(UAC)支援システム )に申請・採択され芝浦工大・国士舘大学と連携して、多摩ニュータウンの住民に運動の介入研究をおこないました。その際、小田急永山駅前に運動と健康を指導するセンターを設置しました。さらにNPO法人を中心とした総務省の「地域ICT活用広域連携事業」に「ICTを活用した生活習慣病の予防・改善事業」に採択され、ICT技術を使った生活習慣病患者の支援システムを構築しました。農林水産省が進めている「マジごはんプロジェクト」の依頼で日本の高校を訪問し、食育をおこない、さらに「医食農連携促進基礎調査事業」のメンバーとして健康の大切さを国に提言しています。抗加齢ドックとライフケアセンターの受診者データから、隠れ肥満が通常肥満者と同様かそれ以上に検査値に異常が見られること、食生活や運動と健康度が密接に関係していることを明らかにしました。

   現在は、隠れ肥満による疾患発症のメカニズムと、その予防法の解明を目指しています。